ピアノは、何歳からでも始めることができます。
コツコツ練習を続けていくと、素質やセンスにかかわらず、それなりに楽しく弾くことができるようになります。
大人の方や、シニアの方で長くピアノを楽しまれている方もたくさんいらっしゃいますよね。
ところが、その反面、練習をしなければ、びっくりするほど、弾けなくなってしまうのも事実。
特にピアノを習い始めたばかりの小さなお子様にとって、毎日の練習の積み重ねはとても大切です。
習い始めたその日から、ピアノの練習を『習慣化』する。
生活の中に、ピアノの練習を組み込む工夫が必要です。
もちろん、全てご家庭での練習を親御さんに丸投げするわけではありません。教室の先生方も、生徒さんお一人お一人に合わせて、日々、様々な工夫をしていらっしゃると思います。
今回は、このご家庭での練習の習慣化について、考えてみたいと思います。
「朝起きたら歯を磨く」ように!ピアノの練習を生活の一部に組み込む
朝起きたら歯を磨く。
学校から帰ったら宿題をする。
外から帰ったら手を洗う。‥
あたりまえのように、毎日の生活で習慣化されていることがありますよね。
これらと同じように、ピアノの練習も生活の中に組み込めるのが理想です。
朝、学校に行く前にピアノを弾く。
夕食の前には必ず練習をする。‥
ピアノを習い始めたその時は、生徒さんはやる気満々‼
このタイミングから、ピアノの練習を決まりことにできたら、ベストですね。
最初は5分でも、10分の短い時間でも構いません。毎日少しずつ続けることが大切です。
小さな”ご褒美”も効果的
練習ができたらシールを貼る‥
練習したことが視覚化されるので達成感が味わえます。
この”ごほうび”についてはご家庭により様々で、お菓子を買ってもらえたり、かわいい文房具をもらえたり。
中には、現金化され、お小遣い制のご家庭もありました(#^^#)
お考えはいろいろだとは思いますが、親子で目標を設定することは効果的で、またとても微笑ましいものです。
半年から一年くらい続けていければ、だんだんと『習慣化』されていくと思います。
「習慣化」するための、ピアノ練習の工夫
お子様(特に幼児)については、親御さんの声かけ無しで、自らすすんで毎日練習できるというケースは非常に稀だと思われます。
親御さんが「今から練習しよう」と誘っても、お子さんは遊びに夢中になっている最中だったり、「疲れたからいやだ~」と駄々をこねて練習を嫌がることもありますよね。
でも、朝起きたら歯を磨くのと同じように、「この時間はピアノを弾く時間だよ!」と理屈抜きで決めてしまえば、少しずつ習慣化に漕ぎ着けるかもしれません。
習慣化に向けて、実際どのような練習方法があるか、いくつか挙げてみたいと思います。
回数を決めて練習する
習い始めたばかりのこの時期は、一曲がとても短いので、一曲を何回弾く!と回数を決めて練習するにも良いと思います。
まずはざっくりと回数で練習するのが、小さなお子様には分かりやすいと思います。
最初は、回数を数えることに夢中で、速く弾き飛ばしたり、雑になってしまうかもしれません。慣れてきたら、気を付けるポイントを一つ決めて、もう少し丁寧に練習をしていきます。
*バスティンピアノパーティーCから
楽譜に練習方法の指示がある場合は、指示通りに弾いて回数を数えていくこともできますね。慣れてきたら、自分で弾けないところを見つけて部分演習もできるようになるかもしれません。
練習メニューを決める
練習メニューが細かく視覚化されていると取り組みやすい、という生徒さんもいらっしゃいます。
こちらは古内奈津子先生が紹介されているレッスンノートです。以前、古内先生の「レッスンノートの活用術」というセミナーを受講して、それ以降、ピアノ教室の生徒さんにもご紹介をしています。
全ての生徒さんが使っているわけではありませんが、これがないと練習が捗らないという生徒さんもいらっしゃいます。
こちらのレッスンノートを使ってみて、良かったなと思ったことがいくつかあります。
◎全然練習してこないということがなくなった(笑)
◎回数は自分で決めるので、意欲が生まれ、自主的に練習をするようになる。
◎普段レッスンに付き添えない親御さんとコミュニケーションが取れる。
◎分からないところを聞いてくるようになった。
◎視覚化(見える化)することで、達成感が味わえる。
こちらの生徒さんは、目標を達成できて嬉しそうでした。
他にも「おうちのかたから」という欄がありますが、こちらについては、ご負担にならないように(まずはストレスなく続けられることが大事ですので)、何か気が付いたことがあった時にだけ書いていただいています。
お母さまが「今週はとても良く練習ができて、すごいね」なんてコメントを入れて下さると、生徒さんはとても嬉しいようで、その週のレッスンはとても意欲的です。
高知市の西久万ピアノ教室で活用している方法をいくつかご紹介
「100曲合格シート」
ピアノを始めたばかりの生徒さんは、まだ曲が短く、宿題になる曲数が多いので、たくさん塗ることができます。
いっぱいになったら、ピアノ教室のご褒美ボックス(キラキラボックスと言います)からプレゼントを選べます。消しゴムやクリップなどの、かわいい音楽小物が貰えます。
こちらは以前にもこのブログでご紹介した、「200マス練習シート」
練習した時間に応じてマスを塗っていきます。200マス塗れたらご褒美ボックス。 これらは、ピアノ教室の入り口に置いてあるので、他の生徒さんのシートを見て励みになっているようです。
私の手作りの「ビーズカウンター」です。
部分練習もこれがあるとせっせと嬉しそうにやってくれます。 材料は全て100円ショップのもの。手作り感満載ですが、いつもピアノの横にスタンバイしている、人気のアイテムです。
小さなお子様の場合は特に、「レッスンでやったことを、そのままお家で練習すればいいように」練習の仕方をきちんと伝えることが重要だと思います。
「ここは、こんな風に〇回弾いてね…」と言いながら、実際にレッスンで回数を数えて練習をしておくと分かりやすいですね。
何より、褒められることが一番嬉しいもの
はじめは、たった5分だったとしても、練習ができたらたくさん褒めてあげてください。
お家で褒められたら嬉しい
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やる気が出る
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先生にも褒められた‼
このループができたら大成功です。